私たちが生きていく中で、誇り(プライド)はとても大切な感情です。
しかし、ときにこの「プライド」が私たち自身を苦しめたり、人間関係をこじらせたりすることがあります。
私は、今、どんなプライドを持って生きているのだろう?
ここでは「手放したいプライド」と「身につけたいプライド」の違いを読み解き、自分らしく生きるためのヒントを考えたいと思います。
「手放したいプライド」は、重くて邪魔になる
1. そのプライドは「他人と比べる鎧」
「負けたくない」「下に見られたくない」
そんな思いが心の奥にあるとき、私たちは無意識に「鎧」をまとっています。
この鎧は、他人の目に怯えたり、失敗を恐れたりする自分を守るためのものかもしれません。
でも同時に、周りとつながる心を閉ざし、ストレスや孤独を増やしていく原因にもなります。
2. 特徴と例
- 「知ったかぶり」をしてしまう
- 人の意見を聞かない
- ミスを認められない
- 年下や部下から教わることを恥ずかしく感じる
- 「こんな仕事、自分レベルじゃない」と他人の仕事を見下してしまう
こうした行動は、一見自信があるように見えても、実は「弱さを隠すため」の態度のように思えます。
3. 問題点
- 成長しにくい
- 人間関係がギスギスする
- 自分も他人も疲弊する
「身につけたいプライド」は、軽くて強い
1. それは「誠実に生きる」という選択
一方で「身につけたいプライド」は、自分らしさや誠実さに根ざしたもの。
それは他人と比べるためではなく「自分がどうありたいか」を軸にした、自分自身との信頼関係です。
このプライドは、むしろ人と繋がる力になります。
軽やかに、そしてしなやかに、自分の人生を選び取るための土台となるのです。
2. 特徴と例
- 約束やルールを守る
- 弱い人をいじめない
- 素直に質問できる
- 人の意見を聞ける
- 失敗から学べる
たとえば「こんな自分でいたいな」と思える行動を日々積み重ねることで、信頼と自己肯定感が育っていきます。
3. 得られるもの
- 人から信頼される
- 自分に自信がつく
- 挑戦や失敗を恐れずにすむ
- 人間関係がラクになる
「鎧」を脱ぎ「土台」をつくるには?
では、どうすれば「手放したいプライド」を手放し「身につけたいプライド」を育てられるのでしょうか。
● 捨てるコツ:「間違ってもいい」と思えること
- 「弱さを見せてもいい」
- 「できない自分も自分だ」
- 「完璧じゃなくても愛されていい」
自分の中にある「恐れ」や「無価値感」と向き合いながら、鎧を少しずつ軽くしていく。
それだけで、心の柔らかさと自由度が増していくような気がします。
● 育てるコツ:「どんな自分でいたいか」を考え、小さな行動にする
たとえば:
- 「毎日5分だけ早起きする」
- 「今日話した人のいいところを一つ見つける」
- 「失敗しても、次に活かすためにメモを残す」
こうした行動は、自分にとって「誇らしい」と思える記憶を増やしてくれるように思えます。
つまり「身につけたいプライド」は、毎日の積み重ねでつくられるのです。
最後に:本当のプライドは、やさしい
プライドには、おそらく「守るための硬さ」と「信じるためのしなやかさ」の2つがあります。
守るための硬いプライドは、時に人を遠ざけ、自分も疲弊させてしまいます。
でも、信じるためのしなやかなプライドは、自分にも人にもやさしく、居心地のよい関係を育てていくのではないでしょうか?
「どんな自分でいたいか?」
その問いを大切に、私も小さな一歩から始めてみようと思います。